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https://www.workflow-ex.jp/wp-content/uploads/2022/07/wfex-case0010.pdf |
WORKS導入事例とその効果
株式会社パソナテック 様
若手の経営改革組織の提案から始まった申請承認業務のシステム化。
「ワークフローEX」で実現して、さらに業務改善へ。
IT・エンジニアリング領域を専門フィールドとする人材サービス・アウトソーシングサービスを展開する、株式会社パソナテック。40,000名を超える専門人材を擁し、「インソーシング」「アウトソーシング」「グローバルソーシング」「クラウドソーシング」の4つのソーシングで企業のビジネスをサポートしている。同社では“テックボード”と呼ばれる若手の経営改革組織から発せられた声をきっかけに、社内申請承認業務のワークフローシステム化に着手した。
少数精鋭主義を取るIT 推進部は、“最少工数でシステム化可能なASPサービス”という観点でシステム選定を進め、既存のExcel申請帳票をそのまま活用でき、同社のニーズを標準機能でカバーした株式会社ナルボの「ワークフローEX」を導入した。
システム化によって申請承認業務がはっきり可視化された結果、IT推進部は抜本的な業務改善の必要性を認識。これを契機に、同社は企業成長の次なる段階へ進もうとしている。
「HRソリューション」「SIソリューション」「グローバルソリューション」「ITサービスソリューション」「ソーシャルソリューション」の5つのソリューションと、「インソーシング」「アウトソーシング」「グローバルソーシング」「クラウドソーシング」の4つのソーシングを融合した「ベストソーシング」の提供を通じて企業戦略の実現をサポート。戦略・コスト・品質・ロケーションなどを考慮した最適なソリューションを提案している。
社名:株式会社パソナテック
所在地:東京都千代田区丸の内 2-6-1 丸の内パークビルディング 19F
資本金:4億8,000万円
設立:1998年8月1日
従業員数:484名(2015年4月1日現在)
事業概要:IT/インターネット分野およびエンジニアリング分野におけるエキスパートサービス(人材派遣)、プレース&サーチ(人材紹介)、アウトソーシング事業 ・ クラウドソーシング事業
URL:https://www.pasonatech.co.jp/
STORY 1テクノロジーの可能性を最大限に引き出す「人の力=HUMANWARE®」を通し 領域におけるあらゆるサービスを提供
株式会社パソナテックは、パソナグループの一角を担う人材サービス・アウトソーシングサービス企業である。IT・エンジニアリング領域を専門としており、さまざまなテクノロジーに精通した40,000名を超えるエンジニアを擁している。
また、企業の成長戦略を加速させる“ベストソーシング”を提唱。これは、「HRソリューション」「SIソリューション」「グローバルソリューション」「ITサービスソリューション」「ソーシャルソリューション」の5つのソリューションと、企業にパソナテックから派遣された人材、もしくはチームが常駐して、業務を遂行する「インソーシング」、パソナテックのアウトソーシング拠点を活用して、業務の一部を社外に切り出す「アウトソーシング」、パソナテックのグローバル拠点などを活用して、業務の一部を海外に切り出す「グローバルソーシング」、クラウドを活用して外部人材リソースを有効活用する「クラウドソーシング」の4つのソーシングを融合させて活用するというものだ。
同社は創業以来、テクノロジーを活用した多様な働き方の創造にも積極的に取り組んでいる。
STORY 2若手の経営改革組織から飛び出したワークフローシステム化計画
話の始まりは、テックボードと呼ばれる若手の経営改革組織から発せられた声だった。テックボードは、全社員の中から組織横断的に10名のメンバーが一年任期でチームを組み、同社に対してさまざまな改革提案を出す同社ならではの取り組みである。テックボードが提出した企画は優先的に実行されることになっている。2013年度チームが挙げたテーマの中に社内の業務効率化があり、それはまさに社内申請承認業務のワークフローシステム化を指していた。IT 推進部はテックボードの企画提案を受け、迅速に行動を起こす。
同社の各種申請承認業務は多くが紙ベースで行われていた。そのため進捗状況の把握が難しく、申請者が電話で書類の所在を探し回るなどということもあった。特に、同社の経営幹部は業務で外出することが多く、社内にいないことが多い。そのため、経営幹部が社に戻るやいなや、社員が決裁待ちのバインダーを抱えて後を追いかけるという光景がよく見られたのである。
しかし、それは決してビジネスの展開スピードが遅いことを意味しているわけではなかった。株式会社パソナテック IT 推進部 塚本太郎氏は次のように語る。
「テクノロジー領域を専門として、流れの速い業界企業に迅速にサービスを提供してきた当社は、意思決定など仕事を前に進めていくスピードは速いんです。しかし、当時は紙でプロセスを踏むことになっていたため、どうしてもそこがついてこなかった。テックボードがそのギャップを指摘したのを契機に、一気に“変えよう”ということになりました」
STORY 3最少工数でシステム化が可能だった「ワークフローEX」を選択
それでは、そのプラットフォームとして何を選択するか。同社 IT 推進部は2つのASPサービスを候補に挙げる。最も重要な選択要件は、いかに少ない工数でシステム化を実現できるか。IT 推進部は少数精鋭主義をとっており、またそれぞれ本業を抱える中、このプロジェクトだけに多くの時間を割くわけにはいかない。システムの標準機能で、パソナテックの企業風土ができるかぎりカバー可能であることが求められた。
そこで選ばれたのが、株式会社ナルボの「ワークフローEX」である。システム選定を担当した株式会社パソナテック IT 推進部 甚野誠一郎氏は次のように語る。
「当社の紙の申請書類は、ほぼExcelで作成していました。『ワークフローEX』であれば、それを作り直すことなくそのままシステムに載せることが可能でした。システム化のために新たにフォームを開発し直さなくていいのは、当社にとって大きなメリットでした。」
塚本氏は甚野氏を補足してこう語る。
「この製品はまた、複雑な分岐を持つワークフローを実現でき、そこに人間の判断を介在させられるなど、日本の組織を熟知した柔軟さがありました。差し戻し機能やiPhoneでの承認機能などもあり、われわれが実現したいと思っていたことを網羅していました」
今回、営業担当者の対応に好感を持ったのも選択を後押しした。ほんとうに導入可能か仕様を見極めたいとき、問い合わせがすぐ返ってくるかどうかは重要なポイントである。その点、ナルボは営業担当者に高度で技術的な質問を投げかけても、その場で回答が返ってきた。そのレスポンスのよさにこの企業の製品ならと安心感を持つことができたという。
STORY 4トライアル利用の結果、現行業務のストレート移行を決断
同社は2013年3月末からトライアル利用を開始。社内から有志10 名を募り、実際にワークフロー業務を回してみたのである。そこでわかったことは、申請承認業務に存在した“習慣性”だった。その申請書類を作った頃に設定した承認ルートを改めて見直してみると、現行の組織ではもう少し簡略化できるものがある。詳しく調べていくと、そういうケースが続々出てきた。
IT 推進部は、このトライアル利用で方針転換を決断する。当初、同部は対象とする申請承認業務のすべてにおいて、承認フローを体系的にBPR(Business Process Reengineering)した上でワークフローシステム化しようと考えていた。しかし、承認フローの体系化を必須とすると、その整理に時間がかかるあまりシステムの本番導入が大きく遅れてしまう。そこで、まずは今あるがままの承認フローで、できるところからシステム化を完了してしまい、それがひと段落したところでBPRに着手することにしたのである。
最初の移行対象にアカウント申請や貸与物申請を選び、全社利用をスタートさせた。2013年8月1日のことである。その後、稟議書など決裁系業務や、電子メールベースで行われていた見積書承認業務や契約書承認業務と対象業務を拡大していった。
STORY 5“最大の導入効果はBPRの必要性をはっきり可視化できたこと”
それから1 年。現在同社では、約80種類の申請承認業務がワークフローシステム化されている。ふだんの業務で必要なものについては移行が完了した状態で、本社勤務の営業部門、管理者約300名が毎日利用している。
「ワークフローEX」の導入によって、申請承認業務は確実に洗練度が高まった。社員がバインダーを持って走り回る風景は見られなくなったし、ビジネスグローバル化で経営幹部の海外出張の機会が増えているが、iPhoneによるメール承認によって決裁までの時間短縮も実現した。
また、承認ステータスが「ワークフローEX」上で把握できるようになったことで、申請者がピンポイントで承認担当者に電話をかけ、承認を催促することも可能になった。差し戻しという機能は、なぜ申請が戻ってきたかを申請者に考えさせる機会となっているという。
しかし、申請承認業務のシステム化は、業務処理スピードを画期的に上げたというわけではなかった。株式会社パソナテック IT 推進部 部長 内山直樹氏は、次のように語る。
「スピードが上がらないのは、ワークフローが長すぎるから。実は、これを可視化できたのが、『ワークフローEX』を導入した最大の効果だと考えています。
業務の中にはその中身が属人化しているものもありました。企業規模を鑑みると、そろそろ人と組織の機能を分離して次の段階へステップアップする時期。まもなくスタートさせる基幹システム刷新と機を合わせて、大きくBPRしていきます」
一方、株式会社パソナテック IT 推進部 大友創氏は、「ワークフローEX」の未来に期待する。
「さまざまな技術の登場により働き方の多様化は進み、時間や場所に縛られないワークスタイルが拡がりつつあります。これからは、どこにいても申請承認業務が行えることが理想。具体的にはマルチデバイス、マルチクライアント対応が希望です。このシステムにできないことはないと確信しているので、今後の進化を楽しみにしています」
システム導入をきっかけに、BPR の必要性という大きな“気づき”を得たパソナテック。同社にとって、「ワークフローEX」はさらなる成長を促すスプリングボードの役目を果たそうとしている。
ご対応いただいた方々
株式会社パソナテック
IT 推進部 甚野 誠一郎氏
株式会社パソナテック
IT 推進部 大友 創氏
株式会社パソナテック
IT 推進部 塚本 太郎氏
株式会社パソナテック
IT 推進部 部長 内山 直樹氏