【テンプレート付き】業務改善報告書とは?記載内容や作成ポイントを解説

業務改善を実施することで、業務効率化や生産性向上が期待できます。その際、業務改善報告書を作成すると、自社に業務改善のノウハウを蓄積できることはご存じでしょうか。

しかし、業務改善書を適切に作成できないと、今後の経営活動に活用できない「ただの記録」になってしまう可能性もあります。そこで、この記事では業務報告書の概要や記載すべき内容、作成する際のポイントをわかりやすく解説します。

業務改善報告書とは

業務改善報告書とは、業務における課題を改善するための取り組みを実施したのちに、結果を報告する書類です。

記載する内容はのちほど解説しますが、主に「どのような課題を」「どのような方法で」「どの程度のコストや人員がかかったか」などの取り組みに関する情報を記載します。

業務改善報告書の目的

業務改善報告書の目的は、「業務改善に取り組んだノウハウを社内にシェアするとともに、社内に蓄積すること」です。

業務改善報告書がなかったら、どのようなことが起こるのでしょうか。

例えば、業務改善の取り組みに成功したものの、その取り組みの中心を担った人物が退職したとします。すると、「どのようにして」業務改善ができたのかがわからなくなってしまうでしょう。その結果、次の業務改善の取り組みの際には参考にできるものがないため、効果的な業務改善ができなくなる可能性があります。

業務改善報告書を蓄積することで、組織内部の継続的な業務改善につながるのです。

また、業務改善報告書を社内でシェアすることで、その部署以外でも同様の取り組みが実施され、社内全体の業務改善につながる可能性があります。さらに、直接業務改善に関与していない上司や同僚などから、取り組みに対する理解を得られるようになるでしょう。

業務改善提案書との違い

業務改善提案書は、業務改善の取り組みを始める際に、許可を得るための書類です。
一方、業務改善報告書は、業務改善の取り組みの結果を報告するための書類であるため、提出する目的や時期が違います。

ただし、業務改善提案書と業務改善報告書を同じものとして取り扱っている企業もあります。というのも、記載する内容はほとんど変わらないためです。そのため、業務改善提案書と業務改善報告書のどちらかしかなくても特に問題はありません。

業務改善報告書に記載する内容

それでは、具体的に業務改善報告書にはどのような内容を記載するのでしょうか。ここでは、業務改善報告書に記載するべき内容を解説します。

改善の目的・背景

まずは業務改善に取り組む目的と、その背景について記載します。

具体的な数字を用いることで、第三者が読んだときにも改善の必要性を判断しやすくなるポイントです。

例えば、「申請書を提出してから、決裁までに1週間以上かかっていた。」などが挙げられます。

問題点の発生要因

問題がなぜ発生しているのか、その原因と考えられる内容を記載します。

例えば、「承認ルートが煩雑化しており、その確認に時間がかかっていた。」などが挙げられます。

改善方法

問題点の発生要因の解決のために取り組む方法を記載します。

例えば、「承認ルートのルールを明確化・見える化し、社内でシェアする。」などが挙げられます。

改善前後の状況

実際に取り組みを行った前後の状況を記載します。

以下のような例が挙げられます。

改善前:個々人が承認ルートを上長に確認していたため、承認に時間がかかっていた。

改善後:承認ルートが曖昧になっていたため、ルールを再策定した。承認ルールのマニュアルを作成し、部署の壁に承認ルートの図を貼り出した。

改善の効果

改善した効果を記載します。

例えば、「取り組みを実施したことで、申請から決裁にかかる時間が1週間から5日に短縮された。」などが挙げられます。

改善に必要なコストや人員、時間

取り組みにかかったコストや人員、時間を記載します。

例えば、「コスト:なし 人員:1人(〇〇さん) 時間:4時間」

評価・考察

業務改善の取り組みを行った結果から、取り組みの評価や今後の業務改善における考察を記載します。

例えば、「一定の効果があったものの、申請業務そのものの業務効率が変わっていない。より承認にかかる時間を短縮する場合には、ツールの導入が有効と思われる。」

業務改善報告書を作成するポイント

業務改善報告書の目的を満たし、企業のナレッジとして蓄積するには、以下の2つのポイントに注意して作成しましょう。

誰もが読みやすい文章を心がける

業務改善報告書は、社内にシェアされる書類であることを意識しましょう。専門的な内容であってもできるだけわかりやすい言葉を用いて、誰もがわかりやすく、読みやすい文章になることが大切です。

漢字やひらがなが連続したり、長文すぎたりしても読みにくくなります。読みやすい文章を作成するには、箇条書きや図表やグラフを用いることもおすすめです。

目的や結果を定量化し、客観性をもたせる

業務改善報告書の作成者は、取り組みの中心を担う人物であるため、主観的な文章になりやすくなります。しかし、自身の感情や意見を表現してしまうと、客観性に欠けてしまうでしょう。

目的や結果は数値化し、データを用いることで客観性を必ずもたせるようにしてください。定量化することで、第三者にも一目でその取り組みの成果が伝わります。

業務改善報告書のテンプレート例文

最後に、業務改善報告書のテンプレート例文を記載します。これから業務改善報告書のフォーマットを作成しようとしている組織の方は、ぜひ役立ててください。

—————————————-

〇年〇月〇日

〇部〇課

〇〇部長

改善報告書(申請書の承認プロセスにおける時間短縮)

  • 改善の目的・背景

申請書を提出してから、決裁までに1週間以上かかっていました。決裁が進まないことで、各部門で待機時間が発生していたため、承認プロセスにおける時間短縮を行いました。

  • 現在の問題点

承認ルートが煩雑化しており、社員がルートを把握していなかった。そのため、確認に時間がかかっていた。

  • 改善方法
  1.  承認ルートのルールを明確化した。
  2. 社内の壁に承認ルートを貼って、見える化を実施した。

  • 改善前後の状況

改善前:個々人が承認ルートを上長に確認していたため、承認に時間がかかっていた。

改善後:承認ルートが曖昧になっていたため、ルールを再策定した。承認ルールのマニュアルを作成し、部署の壁に承認ルートの図を貼り出した。

  • 改善の効果

取り組みを実施したことで、申請から決裁にかかる時間が1週間から5日に短縮された。

  • 改善に必要なコスト・人員・時間

コスト:なし

人員:1人(〇〇さん)

時間:4時間

  • 評価・考察

申請・承認業務の時間短縮に一定の効果があったものの、申請業務そのものの業務効率が変わっていませんでした。ワークフローシステムを導入することで、さらなる改善の余地が見込めます。

以上


業務改善にはワークフローシステムの導入がおすすめ

この記事では業務改善報告書について解説しましたが、業務改善にはワークフローシステムの導入がおすすめです。

総務部や人事部などのさまざまな書類を取り扱う部署では業務が煩雑になりやすく、業務改善が急務になっている企業も多いでしょう。その場合、一つひとつの課題に対処していくよりも、ワークフローシステムを導入し包括的に対応することで効率的な業務改善が期待できます。

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執筆者プロフィール
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
株式会社Knowlbo 代表取締役 斎藤友男
1986年、株式会社Knowlbo入社。コンパイラの開発からスプレッドシート、ビジュアルプログラミングツールなど、数々の言語処理系ソフトウェアを開発。 1994年に代表取締役に就任。多くのCOMコンポーネント製品をリリース。 .NETにも逸早く注目し、早くから.NETベースのオフィス系情報共有製品を次々にリリース。 その中の「ワークフローEX」は、2007年「Microsoft Innovation Award」のコマーシャル部門で優秀賞を受賞。

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